金色に揚がった手羽先と。心がほどける、いつかの食卓

ミカ | 心とからだを整える、週末の台所です。からりと晴れた気持ちのいい日、なんだか無性に揚げ物が食べたくなって、腕まくりをすることがあります。

キッチンに響く、ぱちぱち、という油のはぜる音。そして、ふわりと立ちのぼる香ばしい匂い。それだけで、なんだか心が満たされていくのを感じます。今日の主役は、つやつやと金色に揚がった手羽先。スーパーで目に留まった、ぷりっとした手羽先をかごに入れた時から、今夜の献立は決まっていました。

特別なことは何もありません。いつものお醤油とみりん、お酒、それからほんの少しのお砂糖。ことことと煮詰めた甘辛いタレを、揚げたての手羽先にじゅわっと絡めるだけ。たったそれだけなのに、どうしてこんなにご馳走になるんでしょう。

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ほかほかの湯気が立つ炊きたてのごはん、豆腐と白菜がたっぷり入ったお味噌汁。それから、箸休めにきゅうりとハムのさっぱりした和え物も添えて。気がつけば、いつもの食卓が、なんだかとても豊かな定食になりました。

食卓に並んだ手羽先の甘辛揚げ定食。大皿の手羽先を中心に、お味噌汁、ごはん、きゅうりの和え物が並んでいる

熱々を、手で持って、ぱくり。かりっとした衣の向こうから、ほろほろとやわらかなお肉が顔を出します。甘辛いタレが口いっぱいに広がって、すかさずごはんを頬張る。この瞬間のために、今日一日があったのかもしれない、なんて思ったりもして。

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一品ずつ、丁寧に品数を揃えなくてもいいんです。何かひとつ、心から「食べたい」と思える主役があれば、それだけで食卓は十分に満たされるもの。頑張りすぎず、でも心は豊かに。そんな日々の食卓が、明日への小さな活力になるのかもしれません。

頑張った日も、そうでもなかった日も、あたたかいごはんを囲む時間があるだけで、心はそっとほどけていく。そんな当たり前のようで、とても大切なことに気づかされた、ある日の食卓でした。


ミカ | 心とからだを整える、週末の台所

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