なんだか無性に、心のこもったものが食べたくなる時がありませんか。忙しい毎日が続いたあと、ふと訪れる週末。そんな日は、少しだけ時間をかけて台所に立つことにしています。
今日の主役は、オーブンでじっくり火を入れたローストビーフ。かたまり肉に丁寧に塩と香草をすり込んで、あとはオーブンにおまかせ。キッチンに広がる、お肉が焼ける香ばしい匂いとローズマリーの爽やかな香りが、最高の合図です。

コンロの片隅では、おでんがコトコトと静かに煮えています。時間をかけて、お出汁がじっくりじゅわっと染み込んだ大根やたまご。ふたを開けるたびに立ちのぼる湯気が、部屋の空気をふわりと温めてくれます。
洋風のメインの隣に、和のおかずがあるのも、おうちごはんならではの風景。ほかにも、どこか懐かしい気持ちになるマカロニサラダや、香ばしく焼き目をつけたとうもろこし。品数がたくさんなくても、心の向くままに作ったものが並べば、それだけで立派なごちそうになるんです。

この日の食卓は、こんな顔ぶれになりました。薄く切ったローストビーフからは、柔らかな肉汁があふれ出します。飴色に炒めた玉ねぎのソースをたっぷりとかけて。お箸でつまむ、味がしみしみのおでんもまた格別です。

特別な記念日でなくても、誰かの「おいしい」が聞きたくて作る料理。テーブルを囲んで、今日あった出来事をぽつりぽつりと話す時間。そんな何気ないひとときが、きっと心を少しずつ満たしてくれるのだと思います。
頑張りすぎなくても、大丈夫。大切なのは、誰かを想う気持ちと、自分自身をいたわる時間なのかもしれませんね。
料理は、ただお腹を満たすだけのものではないのかもしれません。食材に触れ、コトコトと煮える音に耳を澄まし、立ちのぼる湯気を眺める。そんなひとつひとつの時間が、知らず知らずのうちに心をほぐしてくれる。完璧なごちそうでなくてもいい。手作りの温かさが並ぶ食卓こそが、何よりの贈り物なのだと感じる、今日この頃です。
レシピ:ローストビーフ
材料(2人分)
- 牛ももかたまり肉… 300g
- 塩… 小さじ1/2
- 粗挽き黒こしょう… 少々
- ローズマリー(生)… 1枝
- オリーブオイル… 大さじ1
- 玉ねぎ… 1/2個
- (A)醤油… 大さじ2
- (A)みりん… 大さじ2
- (A)酒… 大さじ2
- (A)水… 大さじ2
作り方
- 牛肉は調理の1時間ほど前に冷蔵庫から出し、常温に戻す。玉ねぎはみじん切りにする。
- 牛肉の全面に塩、粗挽き黒こしょうをすり込む。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、牛肉の各面に焼き色がつくまで中火で1分ずつ焼く。
- 天板に牛肉とローズマリーをのせ、120℃に予熱したオーブンで20〜25分焼く。
- 焼きあがったら取り出し、すぐにアルミホイルで二重に包んで30分ほど置き、肉汁を落ち着かせる。
- 肉を焼いたフライパンの旨味は残したまま、玉ねぎを入れて弱火でじっくりと飴色になるまで炒める。
- (A)を加えてひと煮立ちさせ、ソースを作る。
- 休ませたローストビーフを薄切りにして皿に盛り、7のソースをかける。
調理時間の目安: 約70分
おいしく作るコツ: 焼く前に牛肉を常温に戻しておくこと、焼き上がりにアルミホイルで包んで休ませることが、しっとり柔らかく仕上げるポイントです。


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