こんにちは、ミカです。今週も、心とからだを整える週末の台所へようこそ。
なんだか少し特別な気分に浸りたい、そんな週末の夜があります。近所のいつものお店で、きれいな赤身の豚ヒレ肉のブロックを見つけた日も、そんな夜でした。
「今夜は、時間をかけてことこと煮込む料理にしよう」
そう心に決めて、戸棚の奥から取り出したのは、ひと瓶の赤ワインと、ころんと愛らしいドライプルーン。この組み合わせが、お肉を驚くほど柔らかく、そして味わい深くしてくれるんです。
厚めに切った豚ヒレ肉の表面を、まずはフライパンでじゅわっと焼き付けて、旨味を閉じ込めます。あとは、お鍋に移して赤ワインとプルーン、少しのお水を加えたら、蓋をして弱火にかけるだけ。ここからは、キッチンに広がる甘く芳醇な香りを楽しみながら、ただ、待つ時間です。

一時間もすれば、お肉はほろほろと崩れるほどの柔らかさに。プルーンの自然な甘みが溶け出したソースは、こっくりと深い色合いに仕上がります。
煮込み料理が主役の日は、隣に添えるおかずは、ぐっと肩の力を抜いたもので十分なんです。この日は、シャキシャキとした食感が楽しいもやし炒めを用意しました。
これはちょっとしたひと手間なのですが、もやしは「コールド調理」という方法で炒めるのが私のお気に入り。冷たいフライパンにもやしと人参、少しのごま油を入れてから火にかけるんです。こうすると、水っぽくならず、もやしの持つ心地よい歯ざわりがちゃんと残ってくれるんですよ。


ほかほかの白いごはん、ふるふるの茶碗蒸し、そしてお豆腐と白菜の優しいお味噌汁。主役の隣に、いつもの仲間たちが並ぶと、食卓は一気に温かい空気に包まれます。
赤ワインで煮込んだ豚ヒレ肉は、口に運ぶと、その柔らかさに思わず頬がゆるみます。プルーンの甘酸っぱさが、お肉の旨味と溶け合って、体にじんわりと染み渡るような、そんな優しい味わいでした。
慌ただしい毎日の中では、つい効率や段取りばかりを考えてしまいがちです。けれど、こうして時々、お鍋がことこと煮える音に耳を澄ませたり、部屋を満たす香りに心安らぐ時間を持つことは、きっとからっぽになった心を満たしてくれるはず。
料理はただお腹を満たすだけのものではなくて、待つ時間、香りに癒される時間も、心を豊かにしてくれる大切なひとときなのかもしれませんね。
ミカ | 心とからだを整える、週末の台所


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