なんだか少しだけ、心がからっぽになってしまったような、そんな日もありますよね。
特別なにかがあったわけではないけれど、いつもより少しだけ、足どりが重い夜。
そんな日は、頑張って手の込んだ夕食を作る必要なんてないのかもしれません。

冷蔵庫をそっと開けて、そこにあるものと相談する時間。
スーパーで目が合った、つやつやとしたカツオ。たっぷりの薬味とぽん酢で和えれば、それだけで立派な一品になります。
豚肉のスライスが少しだけ残っていたら、きのこや青菜をくるくると巻いて、甘辛く焼いてみる。フライパンから立ちのぼる香ばしい匂いに、きゅっと縮こまっていた心が少しずつほどけていくようです。

〆には、冷凍庫に常備してあるうどんを。さっと茹でて、明太子とほんの少しのお醤油で和えるだけ。もちもち、つるりとした食感が、疲れたからだに優しく染み渡ります。かきたま汁の、ふわりとした卵のやさしい味わいも、今日の私にはちょうどいい。

品数が少なくたって、見栄えがしなくたって、いいんです。
とんとんと、心地よいリズムで薬味を刻む音。じゅわっと、お肉が焼ける音。
そんな台所の小さな音に耳を澄ませていると、いつの間にか心が凪いでいくのを感じます。
食卓は、自分を労わるための場所。
完璧な献立を目指すよりも、今の自分が「食べたいな」と思うものを、自分のために作ってあげる。そんな気ままな食事が、明日への小さな活力になるのかもしれない、と感じた夜でした。
レシピ:カツオのぽん酢和え
材料(2人分)
- カツオ(刺身用・たたき)… 1サク(約200g)
- 玉ねぎ … 1/4個
- わかめ(乾燥)… 3g
- ぽん酢しょうゆ … 大さじ3
- おろししょうが … 小さじ1/2
- おろしにんにく … 小さじ1/2
作り方
- 玉ねぎは薄切りにして5分ほど水にさらし、水気をしっかり絞る。わかめは水で戻し、食べやすい大きさに切る。
- カツオは1cmほどの厚さに切る。
- ボウルにカツオ、玉ねぎ、わかめを入れ、ぽん酢しょうゆ、おろししょうが、おろしにんにくを加えてさっと和える。
調理時間の目安: 約10分
おいしく作るコツ: 玉ねぎは水にさらして辛みを抜き、シャキッとさせましょう。食べる直前に和えることで、水っぽくならず美味しくいただけます。
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