なんだか少し、心が疲れてしまったな。そんなふうに感じる週の終わりには、ことこと、時間をかけて煮物を作ってみませんか。
特別な材料は何もいりません。冷蔵庫にある根菜をごろごろと大きめに切って、お鍋に入れるだけ。ごぼうの土の香り、にんじんのやさしい甘さ、ほくほくの鶏肉。そして、味をじゅわっと吸い込んだお揚げさん。

お醤油とお砂糖、それから少しのお酒。味付けは、本当にそれだけで十分なんです。台所にふんわりと立ちこめる甘辛い香りに包まれていると、強張っていた肩の力が、すうっと抜けていくのを感じます。
煮物ができあがるまでの時間は、好きな音楽を聴いたり、読みかけの本をめくったり。そんなふうに、ただ静かに過ごす時間が、心をそっとほぐしてくれるのかもしれません。

この日の主菜は、そんな筑前煮。隣には、豚肉をさっと焼いたものを添えました。じゅっと焼ける音と香ばしい香りが、食欲をそっと呼び覚ましてくれます。
そして、炊き立てのつやつやしたごはんと、湯気の立つお味噌汁。日本の食卓の基本であるこの二つがあれば、それだけで満たされた気持ちになりますよね。

派手さはないけれど、ひとつひとつが体にじんわりと染みわたっていくような、そんな献立です。
品数をたくさん作らなくても、手の込んだ料理じゃなくてもいい。ただ、今日の自分のために、少しだけ時間をかけてあげる。そんな食卓が、明日への小さな力になってくれるような気がします。
レシピ:筑前煮
材料(2人分)
- 鶏もも肉… 1枚(約250g)
- ごぼう… 1/2本
- にんじん… 1/2本
- 干ししいたけ… 2個
- ゆで卵… 2個
- サラダ油… 大さじ1
- (A)だし汁… 200ml(しいたけの戻し汁でも可)
- (A)醤油… 大さじ2
- (A)砂糖… 大さじ1
- (A)酒… 大さじ1
作り方
- 鶏肉は一口大に切る。ごぼうは皮をこそげて乱切りにし、水にさらす。にんじんは皮をむいて乱切りにする。干ししいたけは水で戻す。ゆで卵を作っておく。
- 鍋にサラダ油を熱し、鶏肉を炒める。肉の色が変わったら、水気を切ったごぼう、にんじんを加えて炒め合わせる。
- 全体に油が回ったら、しいたけと(A)の調味料、ゆで卵を加え、煮立ったらアクを取る。
- 落し蓋をし、野菜が柔らかくなるまで弱火で15〜20分煮込む。
調理時間の目安: 約30分
おいしく作るコツ: 最初に具材を油で炒めることでコクが出て煮崩れを防ぎます。一度冷ますと、より味が染み込んでおいしくなります。


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