こんにちは。ミカです。
子どもの春休み。せっかくだからどこかへ行こう!と、思い立って息子と二人、母子旅に出かけることにしました。
旅の途中、潮の香りに誘われて、茨城県の那珂湊おさかな市場へ立ち寄ってみました。
市場に一歩足を踏み入れると、そこはもう別世界。威勢のいい声が飛び交い、新鮮な魚介が放つ磯の香りがふわりと鼻をかすめます。「うわー、お魚いっぱい!」と目を輝かせる息子の横で、きらきら光る魚たちを眺めていると、私までなんだか心が躍ります。

息子と一緒に「どれにする?」と相談しながら、その日旅先のキッチンへ迎えたのは、ぴんと背びれが立った立派な鯛を二匹と、つやつかの有頭えび。
「どうやって食べようかな」「お刺身がいい!」
そんな会話をしながら宿へ向かう車窓の景色は、いつもよりずっと特別に見えました。旅先で手に入れた食材でごはんをつくる。これぞ、旅の醍醐味です。
宿に着き、さっそくキッチンへ。買ってきた魚をまるごといただく時間は、命をいただくことを改めて感じる、尊いひととき。息子にも少しだけお手伝いをしてもらいます。
鯛は、まず丁寧に三枚におろして。ぴちぴちの身は、そのままお刺身に。少し不格好になったって、ご愛嬌です。ぷりっとした食感と、じんわりと広がる上品な甘みは、新鮮だからこそ味わえるご馳走。「おいしい!」と夢中で頬張る息子の顔を見ると、私も自然と笑顔になります。
半身は、シンプルに塩をふって、こんがりと塩焼きに。ぱちぱちと皮が焼ける音と香ばしい匂いが、部屋いっぱいに広がります。ふっくらとした白身をほぐしながらいただく時間は、なんとも言えません。
そして、残った頭や骨は、ことこと煮込んであら汁に。野菜の甘みと魚の出汁が溶け合った、滋味深い一杯が、旅の疲れを優しく癒してくれます。これこそ、魚をまるごと味わう醍醐味ですね。

有頭えびは、頭の味噌まで味わいたいから、こちらも迷わずお刺身で。とろんとした身の甘さと、濃厚な味噌の味わいが口の中で合わさって、思わずため息がこぼれます。

特別なことは何もしていません。ただ、旬のものを、その素材が持つ力を信じて、シンプルにいただく。それだけで、食卓はこんなにも豊かになるんですね。
普段の忙しい毎日の中では、つい効率や手軽さばかりを求めてしまいがちです。けれど、旅先でなら、いつもはできないこんな時間も楽しめるから不思議です。
市場の活気に触れ、息子と旬の食材を選び、一緒に食卓を囲む。そのすべてが、心を満たす忘れられない旅の思い出になりました。
次の休みは、親子でふらりと市場へ出かけてみませんか。きっと美味しい思い出が待っていますよ。
ミカ | 心とからだを整える、日々の台所
店舗情報
那珂湊おさかな市場
・住所: 日本、〒311-1221 茨城県ひたちなか市湊本町19−8
・地図: Google Mapsで見る


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