なんだか少しだけ気ぜわしい一日だったな、なんて思う夜、キッチンに立つのが少しだけ億劫に感じること、ありませんか。
そんな日は、無理に買い物には行かずに、そっと冷蔵庫の扉を開けてみます。「さて、今日の主役は誰にしようかな」なんて、小さな宝物をさがすような気持ちで。

鶏もも肉のかけら、緑が愛らしいブロッコリー、きのこの残り。
これらを集めて、ことこと、やさしいクリームで煮込んであげます。部屋にふわりと広がるあたたかい香りに、強張っていた心が少しずつほどけていくようです。
きゅうりは、ぽんぽんと小気味いい音を立てるように叩いて、香ばしい胡麻と和え物に。冷凍庫の片隅で見つけたフライドポテトは、さっと揚げれば、なんだか特別な日のような気分にさせてくれます。

特別な食材がなくても、立派な献立でなくても、いいんです。
冷蔵庫にあるもので、今日の自分を労わる食卓は十分に作れるのだから。

仕上げは、湯気が立ちのぼるお味噌汁。日本人でよかったな、なんて思う、ほっとする瞬間です。一品一品をゆっくりと味わえば、からっぽだった心とからだが、じんわりと満たされていくのを感じます。
「在庫処分」なんて言葉で呼んでしまうけれど、これはむしろ「宝物さがし」なのかもしれません。限られた選択肢の中から、今の自分を一番いたわってくれる一皿を組み立てていく。完璧な食卓でなくても、そこには確かなぬくもりと、自分だけの小さな物語が生まれる気がするのです。
レシピ:鶏もも肉とブロッコリー、きのこのクリーム煮
材料(2人分)
- 鶏もも肉… 1枚(約250g)
- ブロッコリー… 1/2株
- しめじ… 1/2パック
- バター… 10g
- 小麦粉… 大さじ1.5
- 牛乳… 200ml
- 顆粒コンソメスープの素… 小さじ1
- 塩… 少々
- こしょう… 少々
作り方
- 鶏もも肉は一口大に切り、塩、こしょうを振る。ブロッコリーは小房に分け、さっと塩茹で、または電子レンジで加熱しておく。しめじは石づきを落としてほぐす。
- フライパンにバターを熱し、鶏もも肉を皮目から入れて中火で焼く。焼き色がついたら裏返し、しめじを加えて炒める。
- 鶏肉に火が通ったら弱火にし、小麦粉を振り入れて粉っぽさがなくなるまで全体に絡める。
- 牛乳を少しずつ加え、その都度よく混ぜて溶かす。顆粒コンソメスープの素を加え、とろみがつくまで混ぜながら煮る。
- ブロッコリーを加えてさっと温め、塩、こしょうで味を調える。
調理時間の目安: 約20分
おいしく作るコツ: 牛乳は少しずつ加え、その都度しっかり混ぜることで、だまにならずなめらかなクリームソースに仕上がります。
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