こんにちは、ミカです。空気がきんと冷えて、マフラーに顔をうずめる日には、体の芯から温まるものが恋しくなりますね。
用事を済ませて家路につく途中、どこからか、ふわりと食欲をそそる良い香りがしました。あたたかな光が灯るお店の窓に、吸い寄せられるように足が向いてしまいます。そんな日があっても、いいですよね。
メニューに並ぶ文字の中から、今夜の体にすっと馴染みそうな「ピリ辛豚肉鍋」を選んでみました。

しばらくして運ばれてきたのは、ことこと、と小さな音を立てる黒いお鍋。蓋を開けると、ふわりと湯気が立ち上り、唐辛子と出汁の混ざった香りが鼻をくすぐります。オレンジ色のスープの中には、柔らかな豚肉、くったりと味の染みた白菜やきのこ、豆腐にもやし、にら。たくさんの具材が肩を寄せ合うように詰まっていました。

まずは、スープをひとくち。ぴりりとした辛さの奥から、野菜と豚肉の甘い旨みがじゅわっと広がります。辛いだけじゃない、深くて優しい味わいです。
ふーふー、と息を吹きかけながら、取り皿によそって少しずつ。ほろほろの豚肉と、しゃきしゃきのもやしを一緒に頬張るのがたまりません。夢中で食べ進めるうちに、指先までぽかぽかと温まっていることに気づきます。

頑張らなきゃいけない日はたくさんあるけれど、たまにはこんな風に、誰かの作ってくれた温かいごはんに身を委ねる夜があってもいい。凝ったごちそうじゃなくて、こういう素朴な鍋料理で十分なんです。むしろ、こういうのがいい。
体の力がふっと抜けて、心までゆっくりとほどけていくような、そんな豊かな時間でした。
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外でいただく料理は、ただお腹を満たすだけじゃなく、作ってくれた人の手間や時間、その場の温かい空気、そのすべてを一緒に味わっているんだなと、湯気の向こうでぼんやりと考えていました。頑張った一日の終わりに、こんな優しい時間が待っているなら、また明日も歩き出せる気がします。
ミカ | 心とからだを整える、週末の台所


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