街を歩いていると、思いがけない素敵なお店との出会いがありますね。
ある晴れた日、特に目的もなく車を走らせていると、ふと「手打ち中華」という温かみのある文字が目に留まりました。なんだか心が惹かれて、吸い寄せられるように立ち寄ったのが、ここ「手打ち中華 こころ」さんです。
お店の中は、ほっと一息つけるような、穏やかで清潔な空気が流れています。 カウンター席に腰を下ろし、壁に貼られたメニューを眺めていると、どうやら白河ラーメンが看板メニューのようです。 ですがその日の私は、なぜだか「つけ麺」の文字に強く心を惹かれたのでした。

しばらくして運ばれてきた、私のお昼ごはん。深い緑色の器には、つややかな手打ち麺が綺麗に盛り付けられ、隣にはふわりと香りの立つつけ汁がそっと寄り添っています。

まずは、麺をそのまま一本。少し縮れた平打ちの麺は、するすると喉を通り抜ける心地よい食感です。次につけ汁にそっと浸して口へ運ぶと、鶏の優しい旨味と醤油の穏やかな香りが、じんわりと広がりました。 尖ったところがなく、毎日でも食べられそうな、まあるい味わいです。
麺の上には、丁寧にほぐされたチャーシューと刻みネギ、かいわれ大根。それぞれの食感が楽しく、麺とつけ汁によく馴染んで、全体の味わいを豊かにしてくれます。

夢中で食べ進めるうちに、こわばっていた心がゆっくりとほぐれていくのを感じます。こちらのお店は、朝の7時から営業されていることもあるそうで、その真摯な姿勢が、この一杯に込められているようでした。
特別なごちそうでなくても、ふらりと立ち寄ったお店でいただく飾らない一杯が、その日を少しだけ温かいものにしてくれる。そんな日常の中のささやかな幸せを、これからも大切に拾い集めていきたいなと、改めて思いました。


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