春の散歩で見つけた小さな宝物。心和む和菓子屋さんのお話

こんにちは、さくらです。街の表情が日に日に柔らかくなる季節、ふらりとカメラを片手に散歩に出かけるのが私のささやかな楽しみです。

ある晴れた日のこと。「美味しい苺大福が食べたいな」と、ふと思いつきました。特に目当てのお店があったわけではなく、ただ気の向くままに歩いて、心惹かれるお店があったら立ち寄ってみよう、くらいの軽い気持ちで家を出ました。

しばらく歩いていると、すっきりとした佇まいのお店が目に留まりました。木の看板に、趣のある暖簾。ガラス張りの入り口からちらりと見える店内は、なんだかとても心地よさそうです。ここが、思いがけない素敵な出会いの始まりでした。

和菓子屋「宅三谷 紅葉」の温かみのある外観

吸い寄せられるように中へ入ると、ショーケースの中に広がる世界に、思わず息をのみました。そこに並んでいたのは、色とりどりの小さな動物たち。つぶらな瞳の柴犬、のんびりした表情の牛、ちょこんと座るハリネズミ。そのどれもが、今にも動き出しそうなほど生き生きとしています。これらはすべて、「練り切り」という伝統的な和菓子でできているというから驚きです。

動物などをかたどった色とりどりの可愛らしい練り切りが並ぶショーケース
イラスト

あまりの愛らしさに、当初の目的だった苺大福のことはすっかり頭から抜け落ちていました。「どれにしよう…」と、ひとつひとつ眺めている時間さえもが、なんだかとても満ち足りたひとときに感じられます。

ふと、店内の隅に目をやると、見覚えのある出版社の名前が入った書籍が積まれていました。手にとって見ると、それはなんと、目の前にあるこの美しい練り切りの作り方を紹介する本だったのです。

店頭に積まれた練り切りの作り方の書籍
店主の写真が表紙の練り切りの書籍

後から知ったのですが、こちらのお店はSNSでも度々話題になる人気の和菓子屋さんだったようです。どうりで、ひっきりなしにお客さんが訪れるわけです。偶然の出会いだと思っていたけれど、知らず知らずのうちに、私は多くの人を惹きつける場所に導かれていたのかもしれません。

イラスト

たくさん迷った末に、私はいくつかの練り切りと、本来の目的だった苺大福をいただくことにしました。家に持ち帰り、温かいお茶を淹れて、そっとお皿に並べます。

購入した猫やアジサイをかたどった練り切り

食べるのが惜しい気持ちをぐっとこらえて口に運ぶと、すっと溶けていくような上品な甘さが広がりました。見た目の美しさだけでなく、その味わいの奥深さ。職人さんの丁寧な手仕事が、小さな和菓子ひとつひとつに込められているのが伝わってくるようです。もちろん、苺大福も、みずみずしい苺と白餡の優しい甘さが体に染み渡るような、しみじみとした美味しさでした。

目的のものだけを目指して歩くのもいいけれど、時には道草をしてみることで、思いがけない宝物に出会えることがあります。今日のこの出会いは、そんな街歩きの楽しさを、改めて教えてくれたような気がします。また近いうちに、今日の感謝を伝えに、あのお店を訪れてみたいです。


さくら | 街歩き美食さんぽ

店舗情報

御菓子司 紅谷三宅
・住所: 栃木県真岡市並木町2-20-15
・地図: Google Mapsで見る

※駐車場がお店から100mくらい離れたところにあります。駐車場住所https://maps.app.goo.gl/fKBnBikeYMSHoVDCA?g_st=ic


https://twitter.com/beniyamiyake

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